ボールを使ったフィジカルトレーニングをメインにトレーニングしました。
トレーニングを組み立て決定する時に
まず初めに決めることが2つあって
①ある局面を区切って行う分割的なトレーニング。
②試合の予測不能な環境に対応するトレーニング。
フィジカルトレーニングやラ・テクニカは①に当たることが多く
アカデミーでのポゼッショントレーニングや
育成クラスでのトレーニングは②に該当します。
例えばイタリアなどヨーロッパの国では
殆どのトレーニングが②のタイプであることが多く
僕自身もペルージャでプレーしていた頃は
部分的なトレーニングをほぼしたことがありません。
選手たちに複雑に移り変わるゲームにおける対応力を習得させることこそ
サッカー選手に最も必要な能力で
トレーニングにおいて、日本でよく見るドリブルスクールのような
「反復練習的なドリルトレーニング」がヨーロッパで存在しないのは
彼らがゲームという予測不能な環境に対応するには
それらを分割して行うことが無意味だと考えているからだと思います。
僕自身は②の考えに近く
実際に区切ったトレーニングは効果があったように感じますが
試合になると思ったように力が発揮できない現象が起こります。
それは、サッカーが単純なスポーツではなく
複数の相互作用によって成り立つ無秩序的で不安定なスポーツというのが原因だと考えます。
これまでペルージャでは殆どが②のタイプのトレーニングでしたが
2019年にチーム活動を神戸で始めてからは
ジュニア年代においては、トレーニングの中にある程度①の要素も必要という結論に至っています。
①を扱う時に気をつけていることは
これらのトレーニングがどういった局面で起こり得るのか
選手達にしっかりとイメージさせて行うこと。
今日のトレーニングにおいても
ただ体力を、アジリティーを向上させる為にやっているのではなく
「試合の中では大体これくらいの心拍数だから、この状況で正確に蹴れないと意味がない」
というように、常に試合を意識させイメージさせながらトレーニングすることが大事です。
新しい環境になって
ようやく1週間のトレーニングルーティーンも定まりつつあり
選手達も回数を追う毎に良くなっている実感があります。
厳しいトレーニングでしたが、今日も良く頑張りました!
ペルージャジャパン
河井コーチ
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